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こんにちは。ネット活用倶楽部の藤田です。
Yahoo!ショッピングが、出店料金が月額2万円(ロイヤルティは売上高の5%)で
の新規ストアの募集を開始しましたね。新規出店者は年内のテナント料が無料に
なるキャンペーンも実施する予定です。
▽Yahoo!ストア出店案内
http://shopping.yahoo.co.jp/info/howtoshop/store/
月額2万円は、ショッピングモールのテナント料としては確かに安価ですが、これ
をどうとらえるかは、ショップによってさまざまでしょう。
すでに本店を運営している場合には、Yahoo!ショッピングへの出店を店舗の「広
告料金」として考えれば、安い価格です(もちろん、Yahoo!ショッピング売上か
らの利益で最初から出店料金を吸収できれば一番よいですが)。一方、自社サイ
トのホスティングサービス料金等の運営コストと比較した場合には、2万円を高く
感じる方もいることでしょう。
楽天でも通常のスタンダード料金以外に、月額39,800円の楽天ライトという低料
金があります。今回のYahoo!ショッピングの新料金は、楽天ライトの約半分。選
択肢が増えたことは、ショップ側にとってよい環境に向かっているといえますね
。
ちょうどそんな時流の中で、今回のテーマ、複数サイトの運営を考えてみること
は、新たな意味のある展開をもたらしてくれるかもしれません。
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複数サイト運営の利点、売上を伸ばしリスクを回避する
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1.商材によって専門化を強め、3サイトを運営
2.さらに分割、マニアックを目指す
3.サイトで顧客層が変わる、顧客志向に対応
4.それぞれの長所を前面に、特徴を出し信頼感を付与
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■1.商材によって専門化を強め、3サイトを運営
昨今の消費者の食に対する不安は、食材のオンライン販売に良くも悪くも影響を
及ぼしている。「グルメミートWORLD」店主の田村さちお氏は、「市場の信用を得
る!」こと、そしてその逆においても、オンラインはますます特化しつつあり、
「諸刃の剣」となっていると現況を語る。特に肉類は買い手に少しでも不安があ
れば、購入ボタンは押してもらえない。
ネット販売は、オンラインでの対面販売といわれる。実店舗との違いは、顧客に
比較的時間余裕があるため、多くの情報量にて詳細な説明を与えられること。だ
から、生産地表示や添加物問題などについて、安全性を訴求してゆくことが欠か
せないのだ。購入してもらうには、サイトや商材に関する信頼感を与えることが
何よりも大切。
通常のスーパーなどでは顧客に説明しきれない肉の情報などを、ホームページや
メルマガを介して説明できる。オンラインならではの差別化を通り越した「区別
化」の可能性が、潜在している。
ここに、複数サイト運営の将来性を見ることができる。田村氏が現在、店主とし
て運営しているのは、「グルメミートワールド」「生ハムドットコム」「ナチュ
ラルソルト ドットコム」の3つ。
▽グルメミートワールド
http://www.gourmet-meat.com/
▽生ハムドットコム
http://www.namaham.com/
▽ナチュラルソルト ドットコム
http://www.natural-salt.com/
オンライン販売での月間の総売上は、400万円前後。各サイトを売上比率でみると
、グルメミートWORLD:5、生ハム.COM:4、ナチュラルソルト.COM1となってい
る。
これら複数サイト運営の利点について、田村氏は次の3点をあげる。
○複数サイト運営の利点
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
1.多数の入り口
検索エンジンやメルマガなどからの顧客誘導に有利になる。
2.専門店化
商材に応じた専門店としての位置づけをすることで、ブランディングに寄与、
それぞれが多様なニーズへ対応できる。
3.リスク回避
ある商材が売れなくなった場合に、売上低迷のリスクを分散させられる。
3のリスク回避では、狂牛病などの事件発生の例がわかりやすい。狂牛病の牛が
テレビで放映され牛肉が売れなくなる、あるいは、豚のコレラ発生で豚肉が売れ
なくなるといった問題はいつもつきまとっているからだ。食肉業界は何でもあり
の時代。これを一つのカテゴリーの商品でやっていては、あまりにも危険すぎる
。
田村氏は、グルメミートWORLDを立ち上げた時を語る。ちょうどBSE問題(狂牛病
事件)の真っ只中だった。当時、和牛も販売していたが、BSE問題が発生したこと
で、外さざるを得なくなった。安全な和牛であっても、サイトを訪れた顧客に、
狂牛病の牛のイメージを想起させてはいけないからだ。
肉の仕入れルートでは、中間流通業者はなるべく省いている。直接取引きであれ
ば、価格メリットに加え、商品の情報も中身の濃いものを得られるからだ。中間
をおくと、どうしても情報が二次的なものしか入らなくなる。
生産者とのコミュニケーションも怠らない。実際に田村氏は生産者を訪問し、そ
のレポートや写真をホームページに掲載している。
▽ガローニ社 最高級パルマハムブランド・・・美味しさの秘密
http://www.namaham.com/galloni.html
■2.さらに分割、マニアックを目指す
田村氏は、現在3つのサイト以外に今後さらにサイト数を増やし、分割してゆく
予定。実店舗では、あまり多くの店舗に分かれすぎていると面倒なことが多いけ
れど、ネット上ならばワンクリックで別の店に移動できる。移動時間がないので
、管理もしやすい。
顧客側もそのような形態を好む。ネットで物を探す顧客には、その商品を深く掘
り下げての価値を望んでいるという傾向がある。何でもありの百貨店にはいかな
い。専門店に訪問する。
だから生ハムドットコムもまだまだ甘っちょろいという。もっともっと細分化し
専門店化してもいいと、田村氏は先を見据えている。例えば、産地ごと…イタリ
ア生ハムドットコム、スペイン生ハムドットコムといった具合に。
<複数サイト運営の商材選択のポイント>
・自社で自信のある商品
・これからのびそうな商品
・市場が求めている商品
これらをかけ合せ検討するのがよいと田村氏はいう。
同社では、来年度の目標としては次のことを計画している。
サイトだけでなく、会社の事務所の中を区切って専門店化する。1ショップ1人
〜2人体制で、本格的に運営してゆくことを目指す。表面上だけでなく、後方の
運営者においても商材との関連で特化し、マニアックなサイト運営を理想の姿と
しているのだ。
扱う商材にどんな専門化が顧客の志向とマッチするか。多彩な分類がありそうだ
。その参考情報として、検索エンジンからの訪問者が、メインのキーワード以外
にどのような言葉といっしょに探しているのかを調べてみる。これらデータから
も専門性に関して、見えてくるものがあるだろう。
■3.サイトで顧客層が変わる、顧客志向に対応
有機野菜や無農薬野菜を宅配するOisix(おいしっくす)では、自サイトとYahoo!
ショッピング店とを構えている。
▽Oisix
http://www.oisix.com/
▽Oisix Yahoo!ショッピング店
http://store.yahoo.co.jp/oisix/
先の田村氏の例とは異なり、2つのショップで同じものを扱っている。けれども
、同社で広報を担当する三嶋国明氏は、ショップによって顧客層の違いがみられ
るという。どのような違いだろうか。
自サイトでは、小さな子供を抱えた30代の主婦層がメイン。子供の健康への関心
が高いグループだ。一方、Yahoo!ショッピング店は、自サイトよりも男性比率が
大きく顧客層もばらけているという。Yahoo!自体のユーザー比率に近づいている
ともいえるだろう。
さらに、顧客の志向についても異なってくる。自サイトでは「安全・安心」志向
。家族のために危ない食品を避けようとする「生活感覚」がある。そしてYahoo!
ショッピング店では、「安全・安心」に加えて「グルメ」層も多く存在する。グ
ルメ層には、おいしいものを食べたいという「味へのこだわり」がある。厳選さ
れた高品質の食材を追求しているといったニーズが存在する。
このように同じ商品であっても、そこに求めるものがグループによって異なる。
間口を複数もつことは、多様な志向への対応を可能にさせる。三嶋氏は、複数サ
イト運営について、それぞれのサイトの特性ごとに諸条件を考慮して、使い方を
考えることが有益だと助言する。
また、Yahoo!ショッピング店は、同社を知らないユーザーに存在を広く知っても
らうための宣伝的な効果もある。現在のオンライン販売での月間の総売上は、約
6500万円。生鮮食料品分野では、成功を勝ち取っているといえるだろう。
三嶋氏の説明によれば、野菜のオンライン販売は、現在、大きく分けると3つの形
態に分かれる。
1.高付加価値野菜提供型
…例:オイシックスやFRフーズなど
2.利便性追求型
…例:西友ネットスーパーなど
3.地方生産者ギフト型
…例:生産者団体など
上記の分類の中で、1の高付加価値野菜提供型は、顧客に選別されることにより
淘汰され、1〜2社に絞り込まれてくる気配だ。激戦の渦中、同社のように複数
の間口をもって、規模的にも志向への対応においても、リードしてゆくことで勝
率が高くなる。
そして、実店舗と同じニーズにある2の利便性追求型、こちらは成功のビジネス
モデルがまだできていない。どこにでもある生鮮食品においては、「配達の早さ
」がネットでショッピングをする理由付けにならないからだ。
同タイプは米国において、2〜3年前、過大な設備投資から黒字転換がはかれず
、ネットバブルが弾けたのと期を同じくして崩壊した。これら典型的なネットビ
ジネスの敗退例を覚えている人も多いことだろう。
3の地方生産者ギフト型は、産直をウリにした高級品、高価格設定でのオンライ
ン販売。お中元やお歳暮のシーズンにはかきいれ時となる。三嶋氏は、粛々と小
さくやるのにはいいビジネスであるけれども、消費者の日常生活を支えるには遠
く、ハレの日の食事やギフト向けに用途が限定されていると解説する。
■4.それぞれの長所を前面に、特徴を出し信頼感を付与
白衣&エプロンでは、自サイトの本店以外に楽天にもショップをもつ。前述のオイ
シックスや白衣&エプロンのように、ショッピングモールの支店と本店とを運営す
るところは少なくない。
売上比率は店舗によってさまざまだ。すでに知名度の高いショップであれば、本
店での売上比率が半分以上を占める。
白衣&エプロンが楽天に出店したのは、今からまだ2ヶ月前のこと(2003年の3月
下旬)であり、データを比較検証している段階。本店の開始は1年半前の2002年
1月。それでも、楽天に出店してからは、全体として3倍以上の売り上げ増となっ
たという。
▽白衣&エプロン
http://cgi.hamanako.com/cgi-bin/hakui/main.pl
▽白衣&エプロン楽天市場店
http://www.rakuten.co.jp/e891/
業務用の白衣となると、目指すべきは個人よりも企業のまとめ買い。白衣&エプロ
ン本店では、10枚以上の注文の場合に別途見積りを受け付けているが、平均して
30〜40件/月の問合せ、見積もり依頼がくる。業務用白衣へのネット注文が増加
していると考えられるが、白衣を扱うショップはネット上に数え切れないほど存
在している。
それでも、同店の売り上げは月毎に増加傾向にある。オンラインショップを担当
する山岸美茶氏は、集客について以下のように話す。
今のところ、サイト外で集客のために行っていることはありません。
人手の少ない中で運営しておりますので、一度来ていただいたお客様
にリピートしていただけるよう、メール等での接客は丁寧に行ってい
ます。
また終始受け身な接客でなく、お問合せの際にはネーム刺繍やちょっ
とした仕様の変更(生地変更やパターンの変更など)のご提案もさせて
います。
今後も少しずつリピーターを増やしていくことが、一番の集客に繋が
ると思います。
複数サイトを運営する利点としては、入り口の増加による訪問数アップ以外に、
次のような点が店舗運営にとって貢献度が高い。
「店鋪を複数持っているお店=売り上げが多い」といったイメージ。これは実店
舗でも同じ。複数かまえることで、信頼度がアップするからだ。
また、各店の欠点をフォローしあえる。例えば、楽天では一定のフォーマットが
あり、それに従ってページを作る必要がある。一方、本店では、全く自由にペー
ジを構築できる。
それぞれの長所を利用。楽天では商品を主体に見せてゆく。本店ではサービスや
工場での制作風景など、店舗の雰囲気づくりに力をいれることができる。
複数サイト運営は、相乗効果を出せてこそ意味がある。その逆に、手間だけが増
え、売上が伸びないのでは「選択と集中」を考えたほうがよいだろう。
成長への推進力となるような複数サイト運営の未来を描きたいもの。そのために
は、サイトごとに特徴を出し、それを有機的に機能、連携させてゆくことに開花
のヒントがありそうだ。
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